AKIYOSHIコラム⑦~ヨガの起源~
全7回のAKIYOSHIによるコラムになります。~最終回~
連載最終回です。前回パタンジャリのヨガスートラからサーンキャ学の成り立ち。それから今回は、ハタヨガの思想体系の内容。まとめと成っています!

■ハタヨガの思想体系
ここで明確にしなければならないのが、ハタヨガは、パタンジャリのヨガスートラの前半部分から成っているのでなく、思考思想的には、明らかにヴェーダンタ学派の思想体系を持っています。上の説明の通りですね。また、タントラの影響を大いに受けています。
それからパタンジャリのヨガスートラの後半部分は、よくハタヨガの対になるラージャヨガと呼ばれていますが、こちらはサーンキャ学派の思想体系です。相違点が少なくなく、ヨガスートラを基にハタヨガを論じてしますとよく理解出来ないことがありますし、文献経典を読んで理解しようともちんぷんかんぷんになってしまい、なんとなくの理解で終わってしまう。
思想のどちらが優れているか、そうでないのかではなく、基になっている思想体系を学び、自身で正しく理解し、実践していくことが大切です。
それから、ハタヨガ、ラージャヨガの思想体系は異なるが、ハタヨガプラディピカにはこんな説明もあります。
「ハタヨガプラディピカー3.125 ラージャヨガがなければ、どんなに美しい大地(アーサナ)も、夜(クンバカ)も、ムドラーも輝かない」
これは、ラージャヨガの精神性なくては(ただエクササイズのようにハタヨガに準じていても)、その効果を得ることができないと言っています。
武道でもそうですね。気持ちが、心が伴いわないと、身体能力だけ高まり、時にそれは凶器となる場合があります。
ハタヨガをヨガたるものにするには、体のことばかりでなく、その内面に目を向ける必要があります。
※ゴーラクシャ・シャタカ/Goraksha_Shataka:1200年頃のハタ ヨガのテキストの初期のテキストであり、賢者ゴーラクナート(ハタヨガの祖)によるものです。「サラスヴァティの刺激」と呼ばれるクンダリーニを高めるテクニックと、精巧な プラーナヤーマ、呼吸制御を教えたのは初めてでした。
※シヴァ・サヒンター/Shiva Samhita 1300年頃。ハタヨガ3古典の一つ。ヴェーダンタに基づく宇宙観。
※ゲーランダ・サヒンター/1600年代後半。ハタヨガ経典では後半に纏められたもの。7肢のステップでハタヨガを解説している。
一時期、ハタヨガは歴史から影を潜めましたが、現在のヨガのメインストリームである身体を動かす、ポースに焦点を当てたハタヨガは、1924 年から亡くなる 1989 年まで教えていたスワミ・クヴァラヤナンダ師と彼の弟子ティルマライ・クリシュナマチャリヤ師により20世紀に再び現れました。
■まとめ
ヨガの起源は、古来紀元前5000年-紀元前4000年まで遡ると僕は考えています。この時期はインダス文明が栄えていた期間でしたが文献等は残っていません。しかし、ヴェーダ以前も口伝により瞑想法が伝わっていたのではないかと推測しています。ヴェーダの別名は「耳」と言われていて、耳で聞かれ、瞑想され、記憶されてきたと言われています。
もしかしたら、ヨガの起源は、遥かにその以前から行われていたかもしれません。
オーストラリアの原住民アボリジニーは3万年-3.5万年生活様式が変わっていないと言われていますが、彼らも晩年歳を取ると、一人で山の中へ入っていき青空を見つめ、いるいわゆる瞑想をして過ごすことが多くなるそうです。
正直、この古来から受け継がれてきたヨガの起源を定めるのは不可能です。
しかし、何度か投稿を続けてきて、読んで頂いた方はお分かりだと思います。文献が残っている期間でさえ、現在まで約4000年あります。
今日までインド文化圏で行われていた行法。考えられてきた論理的思考。数多の人生のドラマがあったでしょうか。数え切れない人々が己の人生を掛け、真理を探究し、その行法が師から弟子、弟子から新たな弟子へと脈々と受け継がれてきました。
古代人から現代への生と死の連なり、静寂を保つ知恵、熱き思い滲み出る行動の結晶だと考えています。
それが、ヨガです。
それでいて、現代の我々が真理を探究しない理由なんてない。
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